17日目:37番岩本寺~(民宿たかはま)

霧の町、窪川

朝、岩本寺を出発したら、町一帯に霧が立ち込めている。
幻想的

おばあちゃんが前から歩いてきたので、
「霧がすごいですねー」と声をかけると
「窪川は、霧のまちじゃけー」
ほー、かっこいい。

くぼかわは、霧のまちじゃけー、くぼかわは、霧のまちじゃけー、くぼかわは、霧のまちじゃけー
自分の中で、何度も繰り返し、おばあちゃんのかっこ良さに浸る。

出会いの少ない1日、あまり喋った記憶がない。。。
でも、いろんな意味で慣れてきたし、悪くない。
今日は、廃屋のような井ノ岬ホテルで、温泉も堪能したし。

いま、高知県黒潮町有井川駅そばの海沿いの民宿たかはま
明日は、四万十川を渡る
四万十川の渡し舟は、廃船になったらしい。なので四万十大橋を渡る。
四万十川たのしみだ。

宿での夕食時、三島から来た60歳のおじさんと語らう。
このおじさん、昨日の七子峠の写真に写ってた人。
健脚で、ボクより速い・・・。
おじさんは「あなたは、素晴らしい。」を連発。
なにが素晴らしいかというと、2回目以降、出会ったときに手を上げて「やーーー。」みたいにしてくれたからだと言う。
ちょっとよく分からなかったけど、つまり、ちょっとコワモテの自分に、再会をうれしそうにしてくれたかららしい。
お酒の入った分、大げさになっているが。

おじさんが、言うに、自分は巡礼ではないと。
歩くのが好きで、歩くことそのものを楽しんでいる。
そうゆう歩く会にも所属しているみたいで、普通の60歳ではない。
ボクは、楽しいかどうか良くわからない。と言うと。
おじさんは、これほど、贅沢で幸せな時間はないという。
自分で決めた目的地に、自分の好きに歩くことができる。
もう少しで、半分が終わりそうで、それが残念みたいだ。

得るものがあった。いろんな人が居る。
いまだに、早く終わらせることを願っているボクとは大きく違う。

贅沢な時間を過ごしている、少しでもこの時間を大切にしたいと
そんな風に思える日が来るといい。

そう、贅沢な時間を過ごしていることは間違いない。


 

 7時過ぎに岩本寺宿坊を出発
今日は、寝坊してお勤めできんかった。

後から出発した生け贄君に、あっさり追い抜かれる。
今日は、区切りの最終日で、四万十市内の中村駅まで行くらしい。距離46キロ。
がんばれ!
 

 

山間の村に
お花畑の道があった。

国道をショートカットする峠道
結構急で、途中転んだ・・・・。

あちこちに、いっぱい生えてるんだけど。
これは、なんだろ

佐賀温泉にある遍路小屋

休憩していると、二人のお遍路さんが通り過ぎていった・・・。
外からだと中が見えづらいんだけど、たぶんこちらにも気が付かずに行ってしまったのだろうと思われる。

さ、さみしい。

佐賀温泉から、旧道に入る。
車はほとんど走っていないので歩きやすい。

しかしだ。

国道より、かなりぐねぐねしてるので、長い。
少し前に、遠く国道を歩くお遍路さんが見えたが、がんばってもがんばっても、先に進んでいってしまう。

競争ではないんだけど、悔しいので、
途中から早め国道に出た。

この性格をなおさんといかんのだが。

自分を見つめなおすが、やっぱりいらいらしてるのが分かる。

いらいら解消のために、
クリーム玄米ブランを食べる。
東京から持ってきた、かれこれ、1週間以上旅をしてる。

少し、いらいらを解消

旧道にあるトンネル

 熊井トンネル

気になって、読んでみる。

「トンネルというものは入り口は大きいが出口は小さいものちゃのう。」

理解するのに、2.8秒かかった。
確かに。

スリーエフを発見し、ランチ

昨日と似たようなメニュー
肉まん
あじわいビーフシチューパン
コーヒー牛乳
大きめチキン
お接待のお茶

ただで、お茶がもらえるからスリーエフを選んだわけではない。
岩本寺を出て、最初のコンビニだからだ。
4時間半かかった。

土佐佐賀駅のそば
ランチのおかげで、いらいらを脱し、ペースが上がってきた。

海だ。

遍路地図を見ていると、自分がどこにいるのか、大枠ではさっぱり分からない。
昨日から今日にかけて山ばっかりだったけど、たぶん、海のそばだったんだろう。

海だ。

土佐大規模西南公園ってのがあって。

その展望台から撮った。

よく撮れてる、自画自賛。

ふと、海側から、山側に目を移すと

カラオケ・カツオ・タタキ (直販)の看板に悩んだ。

まず、カラオケとカツオは仲間か。それにカラオケを直販するのか。
それに、カツオとタタキは、魚の名前と、その料理法である。

そうか、
カラオケ・カツオタタキ(直販)
このくくりだ。

いやいや、その場合、カツオのタタキとするはずだ。

その上、店の名前が、くじらだ。

と、延々考えられるほど、暇。

海沿いの国道56号線を歩く

鯨の見える町
大方町

らしい。
どこに行ったら見えるのか、宿の人に聞いてみることにする。

井ノ岬温泉ホテル

予想通り、早めに宿に到着しそうなので
温泉につかる。

もともとは、宿泊の温泉旅館だが
いまは、日帰りのみらしい。

廃屋の一歩手前。

左側に見えるのが、愛想のないフロントのおじさん。

「日帰り風呂お願いします。」
「はい、600円ねー。」

以上

井ノ岬温泉ホテル 風呂

お湯は、ぐー。
循環らしいが、ヌルヌルで、温泉感ばっちり。

結構人が来て、僕の前に二人
後に、4人ぐらいきたかな、みなバイクだった。
結局、最後まで粘って撮影に成功!

あのちっちゃい小窓が開くんです、一応

その小窓から見える海

なかなかでした。

ただ、風呂に直射日光が当たって、暑くてまぶしい。

高知県黒潮町 民宿たかはま

建物:普通
部屋:僕の部屋はあまりキレイではない。
風呂:普通
浴衣あり、タオルあり
布団:普通
洗濯:洗濯無料、乾燥なし
食事(夕):まずまず
食事(朝):普通
対応:おばちゃんが良くしてくれた。
料金:5,500円 遍路さんは安い。

実は、この前に2軒電話して断られて、
その上、ここも満室で、でも、泊まるとこがなくて困ってるんです。って言ったらOKしてくれた。

ボクの部屋は、普段使われない階の事務所の裏・・・。

でも、泊まれてよかったあ~。