寺のベンチにずっと座ってた。
いかにも寺の人っぽい格好だが、納経所の人に聞いてみると、毎日来る爺さんらしい。
近所に住んでいると言っていた。
「いくつに見える?」って聞くから、
「80歳」って言ったら黙ってしまった。
少し後悔して、「75歳」って言ってあげたら、
残念そうに「その間だよー」って。
たぶん、えー見えない、お若いですねー、なんて展開を狙っていたんだろう。
一緒に歓談したおねーさん曰く、このお爺さん物知りで通っているらしい。いろいろ教えてくれるんだが、内容はかなり微妙。
そして、出発しようとすると、引き止められる。
まだ早い、まだ早いよーって。
( 四国の人 )