宿の決め方
1)宿の場所
一番重要な要素は、もちろん、場所である。次の礼所を打つ上で、いちばん都合のいい場所。
都合のいい場所に宿が1軒しかなければ、自動的にそこに泊まることになる。
2)宿に求めるもの
都合のいい場所に何軒も宿がある場合の話。もし、民宿、旅館、ビジネス、宿坊があったとする。
その日の気分によって変わります。お遍路さんと会話することが少ない日は、宿坊に泊まりたいとか。
一人になりたいときは、ビジネスに泊まるとか。
●人(他の遍路さん)との出会いを求めるなら、宿坊がベスト、次に民宿、旅館の順になろう。
※ただし、十楽寺宿坊のようなビジネスホテルのケースは、別
●誰とも話したくない、一人でゆっくりしたいなら、ビジネス、次に旅館。
●お風呂にゆっくりつかりたいなら、大浴場付きの旅館(少ないけど)、日帰り温泉付きのビジネス、なければビジネスホテルのU/B
※四国は温泉が少ない。大浴場のある旅館も少ないし、日帰り温泉も少ない。U/Bでも落ち着きたいビジネスがオススメ
●宿の対応(ホスピタリティ)を求めるなら、圧倒的に旅館。最悪は宿坊
※いくらお遍路歓迎の民宿でも、細かい対応は、旅館の完勝です。多少高くても、旅館のほうが気持よく過ごせます。
●安く泊まりたいなら、民宿やユースホテル。素泊まりなら尚安い。ただし、食事はコンビニ
※僕の場合、民宿は必ず2食付きにしてました。
※遍路さん歓迎の宿なら、お昼をお接待してくれる宿もある(高知が多い)
3)朝食の時間
意外と大事なのが、朝食の時間。立江寺そばの鮒の里では、ご主人が遍路経験者で、なんと朝5時の朝食にしてくれました。
その日泊まったのは、ぼく一人だったのに。おかげで、5時半に出発、19番の立江寺から、22番の平等寺まで到達できた。
お遍路の朝は、とても大事。基本的に歩けるのは、日の出ているうちだけだからです。
そのため、予約の電話では、必ず朝食の時間を聞くようにしています。
「朝食は、8時からです。」とか言われると、それだけで断っちゃう場合もありました。やむを得ず泊まる場合は、朝食なしとか。
でも、民宿で朝食を抜いても、500円ぐらい引かれるだけなので、価格的なメリットはありません。
朝食は、6時から7時ぐらいにしたいです。
4)ネットで調べるしかない。
が、どうするか。
僕の場合、会社勤めの彼女が、通常パソコンの前にいますので、携帯からメールで。
「今日は、どこどこあたりに泊まる予定。いい宿ない?」と送信
でも、どこどこ辺りで、宿が検索できな場合は、
「遍路地図にある宿を書いて、A民宿、B旅館、C民宿、どれが一番好さそう?」と送信
で、彼女が一生懸命ネットで検索し、口コミを調べる。
しかし、限りなくマイナーな民宿ばかりなので、よほどのベテランでも、調べるのは至難の業です。
途中からは、室戸の「うまめの木」でもらった「遍路宿情報ネットワーク 宿一覧」を第一候補にしてました。
ただし、失敗もあります。
4)民宿と旅館の違い
この違いは、旅行会社でも永遠の課題です。基本的に、宿の自称なのです。
宿名が「~旅館」と標記されていても、限りなく民宿って多いですよね。
僕の中では、この標記に囚われず独自に判断してます。
1.大浴場は、旅館。家族風呂は、民宿。
2.部屋に鍵がかかれば、旅館。なければ、民宿
5)いろいろな宿に泊まってみる
とはいえ、実際には選べるほど宿はありません。
一番多いのは、やはり民宿。宿坊もタイミング良くないと泊まれないです。
なので、宿坊に泊まるのが都合がよさそうな時は、なるべく宿坊に。
都会に出てきて、プライベートな空間が恋しくなったら、ビジネスに。
ただでさえ温泉が少ない地域なので、温泉や大浴場のある宿に泊まれそうなら、そこへ。
※ちなみに一番温泉良かった宿は、45番岩屋寺そばの古岩屋荘でしたね。
結果的に、ぼくのお遍路では。
民宿 13
旅館 7
ビジネス 7
宿坊 5
無料宿泊所 1
でした。
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