7日目:22番平等寺~23番薬王寺(東京へ帰る)

本日の薬王寺をもって、徳島編を終了し
一旦、帰京

次回に備えて、もちっと歩こうかと思ったけど、炎天下が辛く10時以降は大幅に
ペースダウンしてしまったので、薬王寺そばの駅から、帰ることに。

表紙の少年のような顔をした青年は、宿が一緒だったM君
昨日の弘法大師様についで、一番話したかなあ。
福岡在住、21歳の大学3年生
若いわりにしっかりしゃべれる素直な感じの好青年
バリ似の双子の兄がいる。
「バリ」ってのは、若者言葉かと聞いたが、福岡弁らしい。

歩きは、別々だったけど、帰りの電車(汽車?)が偶然一緒になり
徳島までの2時間弱、いろんな話をした。
主に、M君のこれから始まる就活について
まだ、あまり考えていない様子、やりたい事もよく分からない。
そうだよなー、普通そうゆうもんだ。
でも、目的とかビジョンとかは必要だな、まだ何にだってなれる歳だ。
と偉そうに話したけど、俺もその歳のころは何にも考えてなかったなぁ。
でも、この歳になって無職になった自分を誇りに思う今日この頃だ。

M君は、ここまでの間、かなりの歩き遍路さんと一緒だったようだ。
ボクが3日間一人ぼっちだった宿の前日宿泊したパーティに所属していた。
3日間一緒だったのが、65歳の定年刑事、もう少し高齢のおばさん、そして
24歳マナカナ似のナース
えっ?それって可愛いの?と何度も聞き返した。
可愛いかったらしい。とても羨ましい・・・。
この日も、宿から太龍寺まで、あのアホなチャーリーと同行していた。

1日早くスタートしていれば。。。
って、思うけど。
これが遍路なんだろう。たぶん。

3日目とか、4日目とか、ホント辛かった。
遍路の雰囲気も、歩くペースもよく分からない、先の行程も宿の人としか話せない。
オレってヘタレだと凹みまくったことも多い。
ボクには、孤独を与えた。対してM君には人との関わりを用意した。
もちろん、偶然なんだけど。そう思えてしまうから不思議だ。

ボクは、全くの無神論者であり、お参りや納経には、何の興味も無い。
神様がいて、自分のことを見てくれているなどと考えたこともない。
世の中は、不平等であり不公平である。
その人の能力や努力に関係なく、生まれた国や生まれた環境に大きく左右される。
一生懸命生きている奴に神様が微笑むわけじゃないことは確かだ。

4時半~6時に起床、5時半~7時に出発、9時間から11時間休憩を挟みながら歩く。
15時~17時に宿に到着し、その日のマメを針で潰し、風呂に入って飯を食って旅行記を更新
就寝は、21時~23時の間ぐらい。どこの宿でも、寝付ず、よく眠れなった。
常に明日の行程に緊張してるんだと思う。

足は常にマメができていて、3個~7個ぐらい。
朝の歩き始めは、痛い、慣れるまで我慢して歩く。
少し休憩を取ると次の歩き出しでまた痛い。
10キロを超えると、足裏が火照ってくる。
15キロを超えると、ペースが落ち始め、休憩が増える。暑いともっとだ。
20キロを超えると、休憩しても疲れが取れない。
ペットボトルが枯れる。歩いても歩いても、自販機が無いときがある、民家も無い、公道でもだ。
通り過ぎる車、アスファルト、照りつける太陽、ほんの少しの日陰を探して、右へ左へ移動する。
山道で寄ってくるのは、アブと蚊と蜂とくもの巣だけだ。

楽しいのかな。
幸せかな。
寺で見かける歩き遍路ちゃり遍路たちはオアシスだったな。
容赦なく話しかけていた。

徳島駅で、深夜発の高速バスを待つ間、サンルートにある温泉に行った。
ここに来る客はほとんどビジネスマン達だろう。山間の温泉ではない。
でも、入浴中の1時間の間に、4人に話しかけていた。
せっかく出会ったんだから、会話しないと損だ。

今日、新宿を歩いた。
のどが渇けば、自販機があるコンビニがある、お腹が空けば店がある。

9月終盤に再開する予定だったけど
また続きがしたいと思えるのか、今のところ自信がないな。


7:30宿を出発

今日もあいにくの晴天になりそうだ。
雨もやだけど、晴れもやだ。

山側と海側のコースがあって、海を見たくて海側を選択。
コース的には、失敗。
海側は距離が長い上に、思ったよりアップダウンも多い。

そういえば、薬王寺の次は、高知室戸岬だ。
薬王寺から80キロ近くある。
それが次回のスタートになるという悲しい事実だ。

国道沿いのおへんろさん休憩所に、ちゃり遍路かと思いきや、遍路ではなく四国を1週してる二人組み。

室戸岬まで行くといっていた。ここから約100キロ。
少し言葉を交わし、先に進む。
途中、追い抜き際に後ろから声を掛けられる。
「お遍路さんですかー?」
はーい。
「お気をつけてー。」
どーもー。

遍路さんだと思われていなかったらしい・・・。
微妙だ。
やっぱ、菅笠と金剛杖が必要か。

白鳥が飛び立つ瞬間を激写

てか、そぉっとそぉっとそばに寄って、撮ろうとしたら飛び立ちやがったので、慌ててショット。
枠内にいてよかった。

 これが、かの有名な日和佐の「カニに注意」標識

車がカニを踏んじゃうと滑っちゃったりするらしい。
しかし、時速60キロで走る車が、カニの行進を避けれらるとは思えない。どう注意しろと。
山道で見かける、鹿に注意とか崖崩れに注意とかと一緒や。
 

 

 浜だ。
田井ノ浜と云うらしい。

徳島に来て、はじめて海を見た。

 

 浜の幅はせまいけど。
きれいな浜

この少ない日陰を探しながら歩くのさ
右に寄ったり、左に寄ったり
明らかにロスなんだけど、熱中症で死んじゃうよりマシ

山間から見える海。

そうそう、ボクの実家もこんな感じで、海といっても、断崖絶壁ですぐ山がある。
だから、アップダウンも激しい。
コースを誤った。
しんどい。

ひどい色合いの建物だ。
この建物のせいで、美しい景観が台無し。

ホテルの名前は白い燈台
だけど、白くない、水色。

絶景の風呂らしい、それは間違いないだろうけど
海岸線を撮ると、いつもこいつが邪魔だ。

ほら。

 逆側を撮れば美しい。

23番 薬王寺山門

晴れてたせいもあり、かなりしんどいです。
食事をするところが無かった。
予定では、11時半ぐらい到着を予定していたのに、すでに13時。
お腹ペコペコで、意識が混濁気味。

薬王寺 本堂

薬王寺には納経所が2つあって、上にあるこじんまりしたのが個人用

山門横にあるのが団体用。
団体用には、若いお坊さんが4,5人いたので、食事する場所を調査。
へとへとで、ペコペコだったので、行って閉まってたなんて事が無いように、念を入れて聞いた。
もし閉まってたら、戻ってきて焼き打ちしてやる
って言ってやった。
かれら、爆笑してた。

少し元気が出た。

日和佐は、道の駅と鉄道の駅が隣接してる。

これが道の駅

新しくて大きな建物、足湯まである。

そして、これが鉄道の駅

古くて小さくて、人もまばら。

反対側のホームに電車が入ってくる。

屋根に電線が無い。
不思議
動力はなんだろ。

徳島駅周辺

サンルートで、ひとっ風呂浴びた後、ラーメン屋を探索
周辺に5件あって、ひととおり全部のぞいて見た。
ここが一番人が入ってたので、ここに決定
 

徳島に来て、「徳島ラーメン」という名を知った。
そんなものがあったんですね。

博多ラーメンと同じさらっとした細麺で
やはり、とんこつスープ
何をもって「徳島ラーメン」を語るのか分からなかったが、旨かった。
しかし、スープが思いの他濃厚で、胃がもたれる。

帰りのバスは、22:25発
時間を潰すために、いつものドトールとタリーズをハシゴ
新宿到着7:00

3列シートが満員だったので、やむを得ず4列シートを予約したけど、定員の半分しか埋まっていなかったので2シートに1人。得した気分。
ソース焼きそばを食べる奴は、いなかったけど。結局眠れなかった。

都会はいいね。