25日目:43番明石寺~33km地点(松乃屋旅館)
内子座です。
久しぶりの観光モード
この木造の劇場は、歌舞伎などが演じられた場所で、もともとは、大正5年に創建。昭和60年に復元したそうです。
内子は、この内子座と、古い町並みで有名?な観光地で、せっかくなので、見学に参じました。
いま、愛媛県大洲市内子町の松乃屋旅館におります。
今日は、約33キロ、峠越えもあったけど、歩くには、ちょうどいいぐらいの距離。昨日楽したおかげで、足腰も万全。
最近、お寺参りなしの行程のほうが、楽しい。
寺を見るのは、ひとつの楽しみなんだけど、お経上げたり、納経してもらうより、ただ歩くだけのほうが気が楽。
前は、寺を制覇する達成感があったんだけどなあ。
車の多い国道を歩くのは、イヤだけど、静かな場所や、やっぱり森の中を歩くはいい。
6:50宿を出発
宇和町も、霧。
宿の朝食もいまいちで、
とても、ご飯を何杯も食べるようなおかずが無かった。
ま、おかずそのものがほとんど無い。
ちょうど、パン屋を見つけ、おやつ代わりに2つ買う。
集団登校を見守るお母さん。
ほとんど車の通らないような場所で、不思議な先導をしていたので、話しかけてみた。
断じて、若くてきれいなお母さんだったからではない。
ちょっと厳戒な雰囲気の登校風景だった。
集団登校はわかるけど、パトカーも頻繁に徘徊してた。
この先に、若い男性の先生がいたので、何か事件でもあったのか聞いてみたら、月1回の練習の日だったらしい。
今朝は、小学生から中学生から、高校生とえらいいっぱいすれ違った。
50回ぐらい「おはようございます。」を言った。
こんなに挨拶することは、そうそうない。
でも、3割ぐらいは、向こうから挨拶してくれたので、嬉しかった。
残りの3割は、ボクから、相手に無視された場合も含む
最後の4割は、目を合わせてくれないので、なし。
サングラスしてるし、遍路の格好は全くしていないので、相手も困ると思うけど。
田んぼの真ん中に道があったので、遍路道からそちらに移動。
半分から向こうが、霧で視界不良
霧いい。
気に入った。涼しいし。
霧の合間から、少しずつ太陽が見え始める。
遠くから見たら、ちょっとお遍路小屋かと思った。
リニューアルオープンって書いてあるが、トタンの小屋だ。
う~ん。
少し想像してたけど。
とても、懐かしい感じ。
国道を抜け、峠道の始まり
鳥坂峠という。
8:55
見事な田園風景が広がる場所を抜けた先に、峠道のスタート地点がある。
一服して、登頂開始。
結構ゆるやかな道で、歩きやすいです。
この峠、国道のトンネルに比べると、距離的に長いし、無駄も多いけど、整備されたいい道でした。
一瞬だけ、下界がひらける。
でも、ここだけ。
これ以外は、全く眺望が無いのが残念。
いきなり、道しるべの行き先が変わった・・・。
峠の頂上らしい。
先は下りだ。
できれば、なにか看板が欲しいところだ。
下っていくと、途中コンクリートで一部舗装された道まである。
林業か。。。。
遍路のためであるはずはないし。
本日も、晴天なり
太陽の光線を見つける。
この木々からもれる光線が好き。
いろんな角度から撮影。
これが一番光線ぽかった。
札掛大師堂
この56号線に合流するまでが長い。
10:20
朝、購入したパンを食す。
撮影を忘れる。
なかなか美味
国道に出でると、前に人が歩いてる。
宿が一緒だった59歳北海道さんだ。
ボクのが先に出たはずだが、峠をショートカットしたようだ。
声を掛けて、先を行く。
さっき、宿の玄関で会った
今日の宿も一緒だった(笑)
一緒に歩いたことも、一度もないし、いつも挨拶ぐらいなんだけど。縁がある人。
昨日の峠で出会ったおじさんだった。
足首に、ぐるぐるテーピングを巻いていた。
大変そうだ。
おとといまで宿どまりだったけど、昨日から野宿してるそうだ。
道の駅が便利らしい。
その心意気は見習いたい。
肱川
川に柵がある。
この柵は、産卵を終えた鮎を下流に行かさぬようにしているらしい、
この手前に網を書け、産卵の終わった鮎を取るんだ。
昔は、この川もキレイで透き通っていた。
鮎も、うなぎもいっぱい居た。
今年は不漁だ。
と、このおじさんが語ってくれた。
伊予大洲に入る。
川の向こうに城が見える
大洲城だ。
川にそり立つ、ステキなロケーションの城だ。
大洲市の中心、伊予大洲は、結構街。
またあった。
一六タルト
有名なチェーン店なのか。
それほど、ウマかったという記憶も無いけど
またあって、嬉しかったから撮影
遠くから、ボーリングのピンを発見し
注視していた。
「食事処 わか宮」とある。
明らかにボーリング場ではない。
なぜだ?
まわりには、質問できそうな人はいないし、聞いても分からないだろう。
しかし、なぜ、ボーリングのピンを使う必要があるのか。
わか宮!
橋のたもとは、このようになっており、橋のそばにはお堂まである。
もともとあったのは、こっちで、お堂のほうは後からできたんだよぉ。
本物はこっちさ。
てな雰囲気で、隣にいた近所のおじさんが語ってくれた。
たまに訪れるらしい。
寡黙なおじさんだった。
弘法大師様が寝ておられるのです。
途中、国道を外れた道に、とんかつ屋を思わせる甘味屋さんを発見。
ぜんざい、あべかわ餅のメニューに、気を取られ入ってしまった。
しかし、暑かったので、カキ氷を注文
店のおじさんは、よくしゃべる。
餅屋さんだったが、店を出せと皆にいわれ、このような店を構えたらしい。
こんなとこ、人が来るのか
と聞いたら、
うちのは、餅も氷も本物だから、遠くは岐阜から来るという。
氷は、水と粒の細かさに気を使っているから、ウチのは「あたまにこない」という。
これは、本当だった。なぜか「あたまにこない」
あと、今日の宿について、
松乃屋を選んだことに、ぼろくそ言われた。
内子まで、途中から国道を離れ、野道を行く。
この田んぼ、真ん中に、槌がひっくり返って荒らされた後がある。
イノシシだ。
ミミズを食べるためだ。
今は関係ないが、稲も食べる。
それで、田んぼの柵に、有刺鉄線を何重にも張り巡らしているって訳さ。
でも、また荒らされたので、整備中
と、このおじさんが語ってくれた。
このおじさんは、ボクが質問したことしか答えないので、とても助かる。
少し行くと、今度は、内子のかしまし3人娘に出会う。
いろいろ質問されたあと、
もしかして、巡礼とかしてるの?
って聞くから。
遍路です
って答えて、初めて遍路だと分かったらしい。
そしたら、お接待をいただいた。
記念に1枚って言ったら、恥ずかしがってこちらを向かないんだ、これが。
この年で、なにが恥ずかしいのか。
みんなが去ってから、ひとりで笑った。
かなり可笑しい。
「もうホント気持ちだけでいいですから」
って、本気で言ったつもりだったんだが
「いいからいいから、遠慮しないで持って行きなさい」
で、龍角散のど飴(開封済み)
ボクは、飴をなめる習慣がない上に、龍角散だ。その上、重い。
遠慮なんか、これっぽっちもしてないのだが。
ありがとう、おばちゃん。
内子に入ると、公園のもみじが少し色づいていた。
愛媛にも、秋がきた。
内子 松乃屋旅館
今日の宿代は、足摺テルメの次に高い。
楽天のクチコミが高評価だったんだ。
甘味やのオヤジには、さんざん言われたが。
建物:普通
部屋:古いけど、キレイ
風呂:小さいけど、開放感あり。一応家族風呂ではない。
浴衣あり、タオルあり
洗濯:洗濯無料、乾燥機なし
食事(夕):ちゃんとした旅館の料理
食事(朝):
対応:いいです。
料金:9750円かな、お遍路プラン
宿にザックをおいた後、女将に散策マップをもらって、再度出陣
内子の古い町並み
ゴーストタウンみたいだった。
休日には、それなりに盛況らしい。
1キロぐらいあるが、観光客は僕ひとりしかいない。
町並み、独り占めだ。
お茶をただで、飲ませてくれるというので、入店。
店のおばちゃんと、いろいろ話をする。
で、2杯目ももらってしまった。
美味しいお茶でした。
記念に一枚。
話しをしていたのは、おばちゃんのほうで、この女の子とは、ほとんど口をきいていないのだが。
ま、ビジュアル的に。
中に入るのは、有料。300円
宿の女将が、絶対に見学しろと勧めるので、入ることにした。
2階席から撮影
みんな木製
内子座の見学者も、ボクひとり
内子座、独り占め
舞台の下
奈落といいます。
あの奈落の底の奈落です。
松乃屋 夕食
昨日の松屋旅館と違い、ちゃんとした旅館の料理
なので、全般的な味付けは、ボク向きではない(笑)
これに、鯛めし、お吸い物、デザートがつく
この柳川鍋みたいのが美味しかった。
きじの肉だそうです。